
プログラムの初期化(Init)と終了処理(Fini)——テクノロジーの根幹にある概念をモチーフに、人間存在の境界を問い直す樋口恭介の最新SF『Executing Init and Fini』が早川書房から刊行されました。SF作家兼批評家ならではの知的な仕掛けが詰まった本作に心惹かれた方へ、今読むべきSF3作品を厳選しました。科学スリラーの傑作、中国発の壮大なハードSF、日本の新鋭による珠玉の短編集——SFの多彩な魅力を堪能できるラインナップです。
この記事のポイント
SFは「未来予測」ではなく「思考実験」です。今回の4作品はそれぞれ、テクノロジー、宇宙、異星文明、並行世界という異なる切り口で「人間とは何か」を問いかけてきます。SF初心者にも、ベテラン読者にも新しい発見があるはずです。

樋口 恭介 / 早川書房
本日発売 —『Executing Init and Fini』:テクノロジーと人間の境界を問う思弁的SF
SF作家・批評家として活躍する樋口恭介の最新長編です。プログラムの初期化と終了処理をモチーフに、テクノロジーと人間存在の境界を思弁的に問い直します。技術的な概念を文学的に昇華する樋口ならではの作品で、読後に世界の見え方が少し変わる知的な体験ができます。

アンディ・ウィアー, 小野田 和子 / 早川書房
【先に読む】『プロジェクト・ヘイル・メアリー(上)』:科学で世界を救うエンターテインメント
「火星の人」のアンディ・ウィアーによるSFスリラー。記憶を失った状態で宇宙船の中で目覚めた科学者が、地球滅亡の危機を救うミッションに挑みます。科学的な問題解決のプロセスが純粋に面白く、ページをめくる手が止まりません。樋口作品の思弁性とは対照的な「科学で殴る」タイプのSFで、SFの幅広さを実感できます。

伴名 練 / 早川書房
【次に読む】『なめらかな世界と、その敵』:日本SF新鋭の珠玉の短編集
日本SF界の新鋭・伴名練のデビュー短編集です。並行世界を自在に行き来する少女の物語をはじめ、AI、時間SF、百合SFなど多彩なテーマを圧倒的な文学性で描きます。樋口恭介と伴名練は日本SFの最前線を走る同世代の書き手であり、両者を読み比べると今の日本SFの豊かさが実感できます。
図書館で借りる
3選の書籍は多くの図書館に所蔵されています。新刊は発売後1〜3ヶ月で入荷されることが多いです。
SF作家・批評家の樋口恭介の最新長編SF小説です。プログラムの初期化と終了処理をモチーフに、テクノロジーと人間存在の境界を思弁的に描きます。早川書房から2026年3月に刊行されました。
SF初心者なら『プロジェクト・ヘイル・メアリー』から。エンタメとして純粋に楽しめます。次に『三体』でスケールを広げ、『なめらかな世界と、その敵』で日本SFの文学性に触れ、最後に『Executing Init and Fini』で思弁的SFの深みへ。
『プロジェクト・ヘイル・メアリー』『三体』『なめらかな世界と、その敵』は多くの図書館に所蔵されているベストセラーです。新刊は発売後1〜3ヶ月で入荷されることが多いです。
はい。特に『プロジェクト・ヘイル・メアリー』は科学の予備知識なしでも楽しめるエンタメ小説です。「SFは難しそう」と思っている方にこそおすすめの入口です。
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