子宮頸がんワクチン問題
メアリー・ホランド, キム・M・ローゼンバーグ, アイリーン・イオリオ, 別府宏圀
みすず書房
この本について
2006年、子宮頸がんの病変に関連するウイルス(HPV:ヒトパピローマウイルス)のワクチンが米国で商品化された。「がんを予防するワクチン」の登場である。高い抗体価が長期間にわたって保持される仕組みによってHPVの感染を阻止するというこのワクチンは、現在までに125か国以上で少年少女に接種され、天井知らずの収益を生んでいる。 一方、世界中で重篤な副作用の報告が相次いでいる。自己免疫や脳の炎症との関連を解明しようとする研究が進んでいるが、因果関係をめぐる論争に決着はついていない。 このワクチンはどのように開発されたのか。臨床試験と接種後のモニタリングに問題はなかったか。大成功と称される製薬会社の宣伝戦略の実態。米国をはじめインド、英国、アイルランド、デンマーク、日本、コロンビアなど各国の被害と医師、政府の対応。司法の救済を求める少女・親たちの裁判闘争。 予防のためには多少の犠牲はやむをえないとする論理が被害者を生みだす事実にどう向きあうか。 科学論争から社会現象までを詳細な調査によって追い、HPVワクチンをめぐる真実に迫った。真に安全なワクチンのあり方を考えるうえで必読の書。 序文 リュック・モンタニエ 日本の読者のみなさまへ 略語表 基本用語 まえがき 1 臨床試験 第1章 発明者への褒賞 第2章 臨床試験がもたらした健康被害──デンマークからの証言 第3章 ワクチン開発競争 第4章 子宮頸がんのリスクが本当に高いのは誰なのか 第5章 臨床試験──HPVワクチンの基礎 第6章 結果を急ぐ──代理エンドポイントと迅速審査 第7章 偽プラセボとプラセボ 第8章 プロトコル──ありふれた光景の中に潜むものは? 第9章 増大するリスク──「負の有効性」 第10章 受胎能力への影響──臨床試験でのシグナルが見逃されている? 第11章 臨床試験の不正? 第12章 インド──臨床試験スキャンダル 2 市場でヒットしたHPVワクチン 第13章 無から生み出された市場 第14章 アメリカ合衆国──販売と強制 第15章 溢れ出る被害報告 第16章 正義を求めて 第17章 言論のコントロール 第18章 オーストラリア──最初にHPVをワクチン接種 3 HPVワクチンの科学の深層へ 第19章 科学の通説への異議申し立て──異端者たち 第20章 アルミニウム含有アジュバントは〈火に注ぐ油〉か 第21章 バイアルにはほかに何が含まれているのか 第22章 HPVワクチン、自己免疫、分子相同性 第23章 見落とされているHPVワクチンの副反応 4 異議の高まり 第24章 日本──ワクチン接種の積極勧奨中止 第25章 デンマーク──ヨーロッパにおける抵抗 第26章 アイルランド──接種され放置される 第27章 英国──メディア・マジック 第28章 コロンビア──家族たちの反撃 第29章 裸の王様 翻訳を終えて──新たな薬害の発生防止に役立つように 注
- 出版日
- 2021年08月18日頃
- ISBN
- 9784622089902
- 言語
- 日本語