この本について
賢治ワールドを旅するエンサイクロペディア 本事典は、宮澤賢治の思想の背景をなす多彩な知の世界、独自の作品世界、その人柄と生涯を、第一級の執筆陣が解説項目とコラムによって描き出しています。これまでになかった視点による、総合的な「宮澤賢治の世界」です。 天文・気象・地学・動植物などの自然科学、宗教・哲学・博物学などの学芸、賢治自身の生活、あるいは賢治の作品世界を支える世界観、賢治が生きた時代背景、交流のあった人物、さらには、作品がどのように享受され評価されてきたか、等々、どの項目をとっても、生きた賢治が息づいています。 【特徴】 1.宮澤賢治の全体像を提示する 賢治は何を考え、どのように生き、数々の作品をいかにして生み出したのか。詩や童話などそれぞれの作品の意味は? 【イーハトヴ学】としての宮澤賢治の作品世界、【人物研究】として人柄と生涯、【テクストと評価】としての享受・評価史など、179のテーマから新しい賢治像を描き出す。 2.賢治ワールドのキーワード、人物のネットワーク 科学や宗教をはじめとする賢治の多彩な知の世界を、多分野にわたる400の事項項目と170の人名項目で詳しく解説。 3.各界の著名人による魅力的な賢治論 珠玉のコラムを40点収載。賢治がますます好きになる。 4.便利な地図や、画期的な一覧表 地質調査地図、『銀河鉄道の夜』星座一覧と星座図、化石一覧、「ハイカラ」一覧、追悼会/追悼文/追悼文集一覧、イーハトヴの農作物一覧、イーハトヴの生き物たち一覧、イーハトヴの植物たち一覧、イーハトヴの鉱物一覧、舞台化/映画化/展覧会一覧、を収載。これは使える。 5.充実した事項索引、人名・著作索引、賢治著作・書簡索引 人名・著作索引には生没年・書名・刊行年などを添え、賢治著作・書簡索引は本文で言及される作品を網羅する。 ●《宮澤賢治》の真価を世界がたしかめる時がきた 《宮澤賢治》の大いなる特質は、その多様性と汲めども尽きぬ謎と魅力の深さにある。それゆえ、ここに多くの領域の研究者・専門家の参加・協力を得るとともに、これまで積み重ねられた研究成果をただに整理するのではなくて、むしろ、未来へと開かれる研究への指針、展望、進行中の試行錯誤の検討や、全く未着手の領域の手さぐりをも、これからの読者・研究者のみなさんとともに求めたいと願っている。--編集委員より 【構成とテーマ】 (以下は分類の一覧です。この下に個々の項目を立てています。実際の項目配列は、50音順になっています) I.【イーハトヴ学】宮澤賢治の作品世界 世界の基礎概念 ・宇宙(世界)の原理……微粒子(アトム・モナド)、エネルギー、現象世界(認識論・イメージ論) ・異次元世界……多次元世界(可能世界を含む)、真空感覚・透明感覚 ・時間と空間……時間の観念、流転する時間(季節等)、時計の意味、イーハトヴの地誌、憧れの土地、憧れの土地(西域)、憧れの土地(北方、サハリンと極北)、文明、地名、時空の移動、穴への落下/昇天 ・交通・通信……道(道路)、鉄道、船、来訪と訪問、他界との交信 ・形象の世界(設計の思想)……自然のかたち、造形と設計 ・数へのこだわり……数へのこだわり ・死生観/生命観、自己と他者、人間観/人間像……有機交流電灯、生命観/生命感、多様性、転生と変身、万物への愛、恋、死、自己像、修羅、「みんな」の思想、職業、少年/少女、罪、善悪 ・身体観……身体観、病、セクシュアリティ、身体表現、身ぶり ・感覚世界……色彩、明暗 ・言語活動……名辞(名づけの意味)、方言の意味、エスペラントの思想、ヴィジョンと表現の方法、擬人法表現、象徴表現、ユーモア、音律成、賢治の用いた表記 自然界 ・天文……宇宙/コスモス、太陽/月/惑星、星座 ・気象……光、風、雨/雪、雲、大気、天空 ・地学的対象……火山、温泉、海、水系(川、滝) ・生物……異界の生物たち、イーハトヴの野生生物たち、「生命の木」と樹木たち、イーハトヴの野生草花、魚類、植物(農作物) 学芸 ・哲学、現象学……哲学、現象学 ・科学技術、博物学……天然と自然、エレキテルと電気(電子)、金属鉱物/岩石/土壌、宝玉石、化学実験室、天文台と測候所、地質学、地質と年代、化石、ガラスとコロイド、生物進化論、博物施設、図書館 ・神話、宗教、異界……神話世界、儒教・道教、仏教、キリスト教 ・芸術……文芸、音楽、美術、演芸(演劇)、演芸(伝統芸能)、映画 ・メディア……通信、新聞、活版印刷 ・生活文化……祭り・風習、食べ物、建築、ハイカラ、農具ほか 時代の影 ・戦争……賢治と戦争、兵隊、将卒、勲章 ・革命……恐慌(農村恐慌) ・社会思想……天皇制/国家/社会/家、
- 出版日
- 2010年12月
- ISBN
- 9784335950377
- 言語
- 日本語